指導者講習会は(一財)柏崎市スポーツ協会が、日頃スポーツ指導に携わる様々な立場の方々を対象に、指導法とコンプライアンス意識の向上を図り、指導力・資質向上を目的に開催するものです。全5講座(今回は4講座目)を開催いたします。
◆テーマ:スポーツ指導に関する心理学
講 師:新潟医療福祉大学健康科学部スポーツ学科 助教 中島 郁子 様
日 時:11月29日(水)18:30~20:30 会 場:柏崎市総合体育館 会議室
新潟医療福祉大学健康科学部健康スポーツ学科助教の中島郁子(なかじま ふみこ)様を講師にお迎えし、「スポーツ指導に関する心理学」と題して講習会を行いました。60名を超える参加者があり、スポーツ心理学への関心が高いことがうかがえました。
中島様は臨床心理士・認定スポーツカウンセラーである他に剣道錬士七段という段位をお持ちであり、ご自身の豊富な競技経験や指導経験をもとに心理学的側面から指導者としての心得をご教授くださいました。受講者の中には児童生徒に指導する立場の方が多いことから、思春期の心理的特徴を踏まえた適切な声掛けやアドバイス、指導アプローチの仕方などは大変参考になりました。日常の指導の中で何気なく選手に掛けていた「緊張するな。~するな。」などのアドバイスや言葉が、より選手の緊張を高めたり、パフォーマンスを委縮させたりすることにつながるのだと気づかされました。また、選手の『心の力』を育てるために、「なんで?」と問うことで選手自身が『考える力』を身に付け、想像力や発想力、創造力というアスリートには必須の力を育てることにつながるのだと教えていただきました。
スポーツ選手が大会や試合でベストパフォーマンスを発揮するためには、こころとからだを切り離して考えることはできないわけですが、不安を和らげたり自信を高めたりするためには、からだづくりの基本である食事や睡眠、練習、トレーニング、ケアなど当たり前のことを当たり前に行うことが土台であると強調されていたのが印象的でした。今後の指導に役立つ、目から鱗のヒントがたくさんありました。